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【コラム】Google Cloud Platform(GCP)の状況について(2015年11月)

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【コラム】Google Cloud Platform(GCP)の状況について(2015年11月)

Google App Engineを学習し始めるにあたり、現在のクラウド市場におけるGoogleの立ち位置を調べてみた。

■ Google Cloud Platform(GCP)とは

 Googleが提供するパブリック・クラウド環境(Iaas,Paas)。Google App Engineもその一部となっている。導入事例を見ると、比較的小規模な企業がスマホ向けゲームアプリで採用する実績が多いように感じる。

■ クラウド情勢 

 クラウドの黎明期を思い出してみるとAmazonが2006年にAmazon Web Service(AWS)を発表したことを皮切りにして、2008年にはGoogleがGoogle App Engine(GAE)を、MicrosoftがMicrosoft Azureを発表した。その後Google App Engineについては、2012年にGoogle Cloud Platform(GCP)が発表され、その一部として位置づけられた(*1,*2,*3)。

 そんなクラウド技術が利用され始めて10年経とうとしており勢力図も固まりつつある。2015年9月にMM総研が発表したパブリッククラウド(Iaas/Paas)の国内企業における利用シェアはAWSが41.4%でトップ、ついでAzureの18.7%、GCPが12.7%という形になっている(*4)。将来性についてもAWSは微増、Azureは増加傾向といった模様のようであり、企業向けクラウドはAWSかAzureといった雰囲気があるように感じる。この流れは米国でも同じようで、やはりAWSとAzureが2大巨頭となっているようである(*5)。ただしGCPもシェアは微増傾向であり、利用したことがないユーザの関心もそれなりに高い模様である。

■ Google Cloud Platformの将来性

 ここからは個人的な考えになるが、Google Cloud Platformの将来性について考えてみようと思う。そのためには、まず何故現在のような勢力図になっているかを考えてみよう。

 GCPが出遅れた理由は大きく2つあると感じる。1つ目はRDB(リレーショナル・データベース)への対応が遅くなったことである。Hadoopに代表されるようにGoogleが利用するDBはBigTableとよばれ、分散処理に特化したDBとなっている。このBigTableはOracleやMySQL等といったRDBとは根本的にプログラミング方法が異なるため、既存のアプリケーションをクラウド化するという用途では倦厭されたものと考えられる。GCPでRDBに対応するのは2011年11月のこと(*6)である。

 2つめはIaasの提供が遅くなったことである。例えばAmazonではIaas(AWS EC2・2006年)→Paas(AWS Elastic Beanstalk・2011年)→Saas(AWS Simple Email Service・2011年)という展開をしている(*7,*8)が、GoogleはSaas(Gmail・2004年)→Paas(GAE・2008年)→Iaas(Google Compute Engine・2013年)という展開をしている(*2,*9)。このことは、クラウドと並んでIT業界のもう1つの潮流であったHW仮想化を考えると、汎用性のあるIaasが提供されていることがAWSに対して有利に働いていたと考えられる。

 では最初の論点に戻って、現時点での将来性を考えてみる。上記に述べたように弱点も現時点では解消方向に向かっており、料金に関してもAWSと遜色はないとの記事もある(*10)。また、先にも触れたが米国でのシェアが微増傾向であること、またGoogleというネームバリュー・信頼性や2013年にIaasに参画し始め投資が続いていることからも、まだ成長の可能性はあるのではないかと思われる。しかし、GCPがAWSやAzureに匹敵する勢力になるには、ブレイク・スルーとなる技術・サービスの創出が必要になることは間違いないだろう。

■ 当サイトでは、なぜGoogle App Engineを選択?

 当サイトではGoogle App Engineを扱い始めたが、その理由は利用料金が基本的に無料(タダ)だからである。AWSやAzure内のサービスは体験期間中のみ無料で、体験期間中に作成したプロジェクトを放置しておくと料金が発生したりする。GCPも同様であるが、GAEに関して言えば体験期間を過ぎても、ある一定までのリソース利用は無料である。しかも、クレジットカードを登録しないですむので、無料で利用できるリソース量を超えた場合でもサーバが落ちるだけで料金が発生しない仕様となっている。個人で利用するには安心である。


■ 参照

  1. Amazon Web Service公式:AWS について
  2. Wikipedia:Google Cloud Platform
  3. Wikipedia:Microsoft Azure
  4. MM総研:国内クラウド市場は2019年度に2兆円へ成長
  5. GeekWire:Amazon Web Services dominates cloud survey, but Microsoft Azure gains traction
  6. @IT:第1回 駆け足で見るGoogle Cloud SQLでできること
  7. ITpro:第1回 AWSの歴史、745機能をリリースし40回以上値下げ (2/5)
  8. Amazon SES 開発者ガイドのドキュメント履歴
  9. Wikipedia:History of Gmail
  10. GCPとAWSでの利用料コスト比較
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